頻尿、尿もれ、間質性膀胱炎などの尿トラブルのある人には、生活改善として食事療法が重要になってきます。
こちらのページでは、尿トラブルのある人が「避けるべき食品・飲み物」を紹介します。
カフェインや炭酸飲料
コーヒー、緑茶、ウーロン茶、紅茶、コーラなどに含まれるカフェインは、膀胱粘膜を刺激します。さらにこれらには、利尿作用があります。よって、カフェイン人り飲料や炭酸飲料の飲みすぎは、頻尿を招くことになります。また、チョコレートもカフェインが含まれているので要注意です。
飲むのであれば、ノンカフェイン飲料がおすすめです。麦茶、ミネラルウォータ—、ハ—ブティー(ハーブテイーの中には利尿作用のあるものもあるので、気をつけましよう)などがよいでしょう。コーヒーを飲むならノンカフェインのものもありますのでそちらを選びましょう。
アルコール飲料
アルコールの中でも赤ワインが要注意です。チラミンというアミノ酸がとても多く含まれているからです。チラミンには間接的な交感神経興奮作用があるとされており、血圧を上昇させたり、尿トラブルの症状を強くすることがあります。
赤ワインのほか、チラミンが多く含まれている食品には、チーズ、 チョコレート、バナナ、アボカド、ヨーグルト、鶏レバー、たらこ、すじこなどがあります。特に熟成が進んだチーズほどチラミンは豊富。「チーズをつまみに赤ワイン」は特に要注意といえます。
「チーズをつまみに赤ワインが飲めない人生なんて考えられない!」という声が聞こえてきそうですが、排尿の調子がいいときに、 少しだけ楽しみとして食べる分には問題ありません。
チーズをつまみに赤ワインを楽しみたいなら、ストレスがかからないように対人関係に気をつけ、規則正しい生活をして、体調を整えましよう。すべてはバランスです。
酸味の強い食品
すっぱい系食品で、頻尿や下腹部痛が起こる人もいます。たとえばトマト、酢、ビタミンCが主成分のビタミン剤、相橘類、キウイ フルーツ、プラム、ベリー系、パイナップル、根橘系のジュース(特にグレープフルーツジュ—ス)、 ピクルス、ヨーグルト、チーズ、 酸味のあるマヨネーズやドレッシングなどです。
酸性尿が膀胱粘膜を刺激するという説や、フルーツのクエン酸が膀胱粘膜を刺激するという説もありますが、原因はもっと複雑なようです。同じすっぱい系なのに、グレープフルーツはOKでトマトがダメ、あるいはほかは全部大丈夫なのにグレープフルーツだけダメ、さらに全部ダメの人がいるなど、いろいろなケースがあるからです。これらの人すべてを同じ原因で説明するのは無理がありますね。
「どうしてもすっぱい系が食べたい!」という人は、頻尿や下腹部痛のない調子のよい日に食べるようにします。柑橘類ではグレープフルーツに注意、卜マトは、 酸味の強いものを避け、完熟しているものを食べましよう。加工用のトマトは生食用のトマトと違い酸味が多く含まれ、さらにアミノ 酸も多くなっているので、缶詰やトマトジユースにも気をつけましょう。
酢の調理法も工夫するとよいでしょう。ドレッシングや酢の物を作るときは、酢をさっと沸騰する程度に加熱すると、酢のつんとした感じがなくなり、やわらかい酸味を味わえ、尿にもやさしいです。
食品添加物が多く含まれた加エ食品
ソーセージ類、ドライフルーツ、インスタント食品、ウスターソース、風味調味料、ワイン、人工甘味料など、加工食品には酸化防止剤や着色料など化学物質が多く含まれています。
中には、こうした加工食品をたくさん摂取しているために頻尿、下腹部痛になっている人もいます。化学物質に敏感な人です。
ですが、敏感なこと、弱いことは長い目で見ればよいことです。 頻尿、腹部痛の出現が、あなたの健康を守るサインになっているからです。
手間はかかるかもしれませんが、この機会に新鮮な素材を用いた、無添加の手作り食を心がけるようにしましよう。醤油やみそなども保存料などの入っていない無添加のものを使用するとよいでしょう。
ところで、日本の調味料で大豆の入っていない製品を探すのはむずかしいといわれています。ここでひとつ矛盾があります。日本より間質性膀胱炎の患者数が多いアメリカでは、大豆製品が間質性膀胱炎の症状を悪化させるといわれています。しかし、大豆を大量に消費している日本のほうが、まだまだアメリカより間質作膀胱炎の患者数は少ないのです。繰り返しになりますが、要はバランスなのです。
刺激の強いスパイス、香辛料
最近は辛い系が好きな人も多いようですが、とうがらしや辛いスパイス、ねぎなどの薬味が粘膜に刺激を与えるのはご存知のとおりです。疲れているときや調子の悪いときは避けましょう。
韓国レス卜ランやインドレストランで食餐をしても膀胱は痛くならなく、市販の特定メーカーのキムチなどを食べると膀胱が痛くなるという人もいます。この場合の膀胱炎の原因は、もしかすると香年料ではなく添加物かもしれません。
合わない食品は何なのか検証する「食事日記」をつけよう!
上記のものが尿にトラブルかある人が避けるべきな食品や飲み物です。
ただ、避けたほうがよい食品というのは個々の人で違います。自分の症状を悪化させる食品はどれなのかしっかり見極めることが非常に大事です。
食事日記を付けて、排尿の調子の悪くなった時に食べたもの、飲んだものを検証してみることも有効です。
自分に合わない食品を把握して、調子が悪いときは特にその食品を避けるように心がけましょう。