尿トラブルで病気発見!自分でできる尿チェックの方法

自分でできる尿チェックの方法

おしっこは、体からの健康メッセージです。皆さんが毎日何げなく出しているおしっこには、体の健康状態を 知るための貴重な情報がたっぷり詰まっています。

尿は腎臓でつくられますから、尿で腎臓の健康状態が調べられるのはもちろんです。また、尿は血液中の不要物を集めて体外へ出すためのものですから、血液の変化は、尿にあらわれます。だから、肝臓の病気や糖尿病などにかかっていれば、尿に異常が出るのです。もちろん、膀胱炎や性病など、 泌尿器系の病気が尿でわかることはいうまでもありません。

「医学の祖」といわれる古代ギリシアのヒポクラテスは、尿を見て病気を診察していました。 また中世のヨーロッパの宮廷では、王様直属の「尿観察師」がいて、毎朝、ガラス瓶に入れた王様のおしっこを太陽にかざしてみたり、においをかいだりして、王様の健康状態を調べていたのです。

自分でできる尿チェック

自宅で尿をチェックしよう

私たちも、1日1回、自分の尿をじっくり観察してみましょう。もちろん、いちいちガラス瓶やコップにとる必要はありません。水を流す前に、便器にたまった尿を観察するだけでいいのです。

自分で尿を見てみよう

くわしいチェックポイントは、 以下の通りです。

色をチェック

赤や茶褐色の血尿なら危険です。すぐに病院で検査を受けましょう。

淡黄色が健康とされますが、朝や汗をたくさんかいたときは濃く、水分を多くとったときは薄くなります。注意したいのは、赤、赤褐色、茶褐色などの血尿。膀胱や腎臓の病気のおそれがあります。

においをチェック

甘すっぱいにおいなら糖尿病の可能性があります。健康なら、出た直後は無臭です。

ただし、お酒を飲んだあと、においの強い食事をしたあとは、そのにおいがすることもあります。甘ずっぱいにおいなら糖尿病、ツンとくる刺激臭は尿道炎や 膀胱炎などの可能性があるので要注意です。

濁りをチェック

細菌や膿がまじるとどんよりと濁ります。健康なおしっこなら透明

濁りがあるなら、細菌や膿がまじっている証拠。膀胱炎、腎盂腎炎、尿道炎などが疑われます。フィラリアという寄生虫病にかかると、白く濁ったりします。

泡立ちをチェック

いつまでも消えないなら腎臓病を疑います。

朝一番の尿は成分が濃縮されているため色が濃く、泡立ちやすいです。ただし日中も泡が立ち、いつまでたっても消えない場合は、腎臓の機能が低下してタンパクが出ているおそれがあります。

量をチェック

多すぎるなら糖尿病、少なすぎるなら腎機能の低下が考えられます。

個人差はありますが、平均は1日約1500ml。飲む水の量が変わらないのに、極端に尿量が多く、やたらにのどが渴く場合は糖尿病などの可能性があります。異常に尿が少ないなら腎機能の低下や尿路結石のおそれがあるので早めに病院へ行きましょう。

出かたをチェック

スッキリ出ないのは尿道のトラブルの可能性があります。

なかなか出ない、時間がかかる、残尿感があるなら前立腺肥大の疑いが。それがひどくなるとおしっこが出なくなることもあり、危険なので早めに病院へいきましょう。女性で痛みや不快感があるときは膀胱炎が考えられます。

回数をチェック

一般的に1日8回程度なら頻尿の疑い、1日10回以上なら間違いなく頻尿です。

平均1日4〜5回ですが、個人差があります。2回以下と少なすぎる場合10回以上の場合は何らかの異常の可能性があります。

多い場合は膀胱炎、尿道炎、 前立腺肥大症(男性のみ)のおそれがあるが、昼間だけならス卜レスが影響していることもあります。

また、知らず知らずのうちに水分を摂り過ぎていることもありますので注意が必要です。

水の飲み過ぎで頻尿になってる?頻尿と水分補給の関係

夜間の尿の回数が多い場合は夜間頻尿かもしれません。

寝ているときに何度もトイレに行く「夜間頻尿」の原因と対策は?

以上、7つのポイントが正常かどうか確認しましょう。

日ごろから自分のおしっこの状態をしっかり把握することが、病気の予防や早期発見につながります。

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