最近は病院でも女医さんが多くなりました。
女医という言葉がすでに古いくらいです。女性医師というべきでしょう。
今回は、頻尿や尿漏れなどの尿トラブルで受診する泌尿器科の女性医師についての話です。
泌尿器科は女性の医師が少ない
泌尿器科ってどんな科?そう思われる方も少なくないでしょう。
泌尿器科学会の会員は約8千名で、泌尿器科だけを専門としている(つまり皮膚科や内科と一緒でない)現役医師は約5千名くらいだそうです。
すると、国民2万人にー人くらいにしかなりません。医師の中でも約3%に過ぎません。
それだけ知名度も低いし、誤解されている部分もあると思います。誤解の最たるものは、泌尿器科は男性または性病の患者が行くところというイメージです。そのために、患者であっても医師であっても女性からは敬遠されます。
しかし、泌尿器科の女性医師は従来でも非常に稀であったし、今でもいろいろな科の中で最も少ないのです。
したがって泌尿器科の医局や学会は長くセクハラには縁がなく、 男ばかりの遠慮ない会話が平気でやれたそうです。とはいえ、さすがに最近では雰囲気が違ってきているようですが。
どうして泌尿器科医になる女性医師が少ないのか。
泌尿器科では、男性の性器や睾丸を診察したりする機会が多いので、それを避けたいのでしょうか。
性病(最近は性感染症といいます)や性機能の悩みをもった男性患者は女性医師を敬遠して気まずくなるかもしれません。
病院も患者に敬遠されるような医師を雇いたくはありません。また一般に女性医師は外科系よりは内科系の医師を志望します。女性は体力のいる外科系に向いていないということもいわれます。そのようなことが理由なのでしょう。
女性は女性医師に診てもらいたい
しかし、女性の患者さんのなかには同じ女性に診てもらいたいという希望をもつ人も多いです。
人には言いにくい症状を、異性である男性に話すのには抵抗があります。
またあわせて子宮の下垂(下がってくること) や性的交渉のときの排尿の症状などは、男性には言いにくいというだけでなく女性にしかわからないことです。
つまり女性の患者さんには、女性の泌尿器科医が増えていることは、大いに歓迎すべきことなのです。
今後は排尿障害に関心をもった女性医師が増えて、女性の排尿の問題について相談に応じてくれるでしよう。
それと合わせて、泌尿器科という男性または性病というイメージの強い名称を変える必要があるかもしれません。
とはいえ、まだまだ泌尿器科の女性医師が少ない昨今、尿トラブルで病院で受診する際は、インターネットなどで在籍するお医者さん(女性がいるかどうか)を調べてから行くのが良いかもしれません。
産婦人科という選択肢もある
尿のトラブルの場合、泌尿器科だけではなく、産婦人科で診てもらうという方法もあります。
女性の場合、産婦人科へ通った経験のある人は多いので、相談しやすいでしょう。この点が、 産婦人科のいいところだと思います。
ただ、産婦人科の場合は、医療機関によって尿失禁についての得意不得意の差が大きいようで す。
産婦人科医の中には、確かに尿失禁についての知識や経験が深い医師もいます。
その反面、 泌尿器についてあまり関心のない産婦人科医も、結構多く見受けられます。
これに対して、泌尿器科医というのは尿を診るのが仕事のようなものですから、たいていの医 師が尿を遠心分離して、顕微鏡を現きます。そして、患者さんの尿を自分で判断するわけです。
しかし、頻尿、尿失禁では骨盤の中全体が問題になる場合も多いので、一概に泌尿器科がいいともいえません。
実際、尿失禁と一生懸命向き合っている産婦人科の医師もいます。結局のところ、これも個々の医療機関の評判を聞いて、選択するのが良いということになります。
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