病院へ行くべき頻尿、尿漏れを引き起こす4つの病気とは?【膀胱炎他】

病院へ行くべき尿の病気

病院へ行くべき尿の病気①膀胱炎

炎症が膀胱でおさまっているので熱は出ないことが多いです。

若い人から高齢者まで年齢を問わず、女性に多いです。女性のほうが、尿道ロから膀胱までの距離が短いので、大腸菌などの細菌が膀胱に入りやすいせいです。

何度も膀胱炎を起こす人には、排便後おしりを紙で拭くとき、後ろから前に向かって拭かず、前のほうから後ろに向かって拭くようにするべきでしょう。

■膀胱炎の体験談■

最初に膀胱炎になったのは大学生のときで、地方から東京まで出かけ、寒い中たくさん歩いて疲れたと思ったら、その晩、排尿時の痛み、頻尿、おしっこをしてもまだ残っているような残尿感があり、尿に血液まで混じっていた。

はじめはよくわからなくて大学病院へ行った。単なる膀胱炎なのに、膀胱鏡を入れ、さらに生理食塩水を注入し、膀胱粘膜を観察するという丁寧な診察がされた。膀胱炎くらいで大学病院へ行くなということなのかもしれない。

下宿から1番近い病院が、大学病院だったという選択が安易であったようである。

その後も寒い季節は過労にならないように注意しないと、ワンシーズンに1回くらい、私は膀胱炎を起こしてしまう。

私の場合は、のどの炎症を起こす頻度より高い。抗生剤を飲めば、たいていは半日もしないで自覚症状は軽減する。実際は自覚症状がなくなった後も、おしっこがきれいになるまで1週間くらいは抗生剤を飲むよう指導された。

病院へ行くべき尿の病気②間質性膀胱炎

頻尿の原因として頻度は少ないですが、考えられる病気です。はじめ膀胱炎が疑われますが、治りにくいときに考えられます。

おしっこの検査では異常がないのに、しつこい頻尿や強い尿意、膀胱の痛みなどが続くのが特徴です。中年の女性に多いです。尿を出すときよりも尿がたまっているときに痛くなります。

間質性膀胱炎の炎症は、ふつうの膀胱炎のように細菌が原因ではありません。

原因はまだよくわかっていないですが、その人の膀胱粘膜の弱さ、免疫システムの過剰反応、神経の知覚過敏などが原因ではないかと疑われています。

尿が膀胱にたまってくるとかなり痛むため、昼も夜も80〜100㎖という少量で排尿するようになります。排尿回数が多くなるため疲れ切ってしまうようです。抗アレルギー薬が効くこともあります。麻酔下て膀胱に内視鏡を入れ膀胱粘膜を観察しながら、膀胱内に生理食塩水を300〜500㎖入れ、膀胱を通常より拡張します。それで8割の人は痛みや不快感が軽減するといいます。

以前は精神的なものといわれ十分対応してもらえない時代もありましたが、けっして珍しい病気ではないと認識されはじめています。

病院へ行くべき尿の病気③急性腎盂腎炎

のどの炎症がないのに、急に寒気がして38度から40度近い高熱が出ます。腰より少し上の脊柱の両側左右の腎臓があるあたりを手でトントンと叩くと鈍い痛みがあります。

ときに頻尿、排尿痛、膿尿などが見られます。

急性腎盂腎炎を疑われたら、血液検査で白血球やCRPなど、体の炎症所見を調べ、入院して点滴を始めます。抗生剤もー日何回か点滴で入れます。腎盂腎炎は細菌が血液を介して全身に広がるため敗血症になりやすく、治療が遅れると命取りになることもあるので注意が必要です。

尿路結石や腎臓結石など、結石で腎臓から膀胱までの尿の流路がふさがって起こることもありますが、結石がない人でも起こりえます。

若い男性が夜中ふとんもかけずクーラーをつけっぱなしにして寝ていて体調をくずし、急性腎盂腎炎になったことがあるといいます。この男性の場合もそうですが、1週間くらいの入院で退院できることが多いです。

病院へ行くべき尿の病気④尿路結石、尿管結石

尿路結石、尿管結石は背中や下腹部に強い痛みが出ます。結石が尿管を動いているときは、痛む場所が背中から下腹部のほうに移動します。

とくに結石が細い尿管にある尿管結石は、猛烈に痛くなります。

尿の検査で赤血球が見られ、腹部のレントゲン写真や腹部エコー、CT検査などで結石が確認されます。

尿路結石、尿管結石の治療

痛いときは痛み止めを飲みながら自然排石を促すために、1日2リットル以上の水分摂取をします。

だからといってビールをがぶ飲みするのは禁物です。ビールなどのアルコールでは肝臓でアルコール分解するときに、水を多く必要とするため、脱水傾向になって、尿が濃縮状態になるからです。尿路結石の人は飲酒の習慣から抜け出す必要があります。

飲水や点滴などでも結石が流し出されないときは、体の外から衝撃波を当て、結石を破砕するESWL(体外衝撃波結石破砕)などの専門的治療が必要になります。

適度な運動は、体の骨からカルシウムが溶け出て血中のカルシウム濃度が上がるのを抑える働きがあります。小さな結石ができても体を動かすことで流れ出やすくなるので、尿路結石の予防に効果があります。
 
尿路結石は20人に1人が経験する頻度の高い病気で、男女比は男性3に対し女性1、比較的若い男性と閉経後の女性に多い傾向だといいます。

これは男性ホルモンが結石の形成を促進し、女生ホルモンが結石をできなくする作用のあることと関連しているようです。

近年、女性患者の増加傾向が見られますが、肉食や揚げ物の多食など、食生活の影響が考えられています。

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