せきや、くしゃみをしても大丈夫だけど、トイレに間に合わなくてもれてしまうということはありませんか?
その症状があれば、切迫性尿失禁の可能性が高くなります。
突然尿意がやってきて、このままガマンしたらもれてしまう!という切迫感が特徴で、これは排尿筋が自分の意思とは関係なく収縮を起こす過活動膀胱が原因となって尿意切迫感が起こります。
目次
トイレに間に合わない切迫性尿失禁の例(Bさん・46歳女性)
仕事中に突然のひどい尿意が何回も
Bさんは健康食品を扱うベンチャー企業の社長。
得意先との商談販促会議などに忙しい毎日を送っています。いつもはつらつと会社を引っ張るBさんですが、このところどうも仕事に集中できない様子。周りもひそかに心配しています。
そのわけは、「実は、1年ほど前から、会議中や商談中など、思いがけないタイミングで強い尿意を感じるようになりました」とBさん。
これまで、大事な仕事はトイレに行くのも忘れて打ち込むような状態だったのですが、そんなときでもしばしば尿意を感じるようになったのです。
トイレに間に合わない
尿意の回数は徐々に増え、1日に何度も我慢できないような激しい尿意が彼女を苦しめるようになりました。けれども大事な電話などに出ていると、すぐにトイレに行くこともできません。
さらには、尿意が来てすぐにトイレに向かった時でさえ、間に合わなくて漏れてしまうこともだんだん増えてきました。
「やむなく漏らしてしまったときのために、生理用のナプキンをつけているのですが、臭いなども気になって……。年のせいかとも思うのですが、いつ尿意が起こるかと気が気ではなく、トイレに間に合わないと仕事にも支障が出て、本当に困っています。」
これが、典型的な切迫性尿失禁です。
過活動膀胱が原因で切迫性尿失禁が起こる
切迫性尿失禁が疑われる方にまず実行をおすすめするのが、「排尿日誌」をつけてみることです。
1日に何リットルの水分を摂取しているのか、どのくらいの頻度でトイレへ行き、どれくらいの量を排尿しているかを書いていきます。
項目としては、
- トイレへ行った時刻と1回の排尿量
- 水分をとった時刻と摂取量
- 尿もれがあった場合は、そのタイミングと量
です。
水分摂取というと水やジュース、お茶、お酒などだけを考えがちですが、スイ力やみかんなどの果物、麵類の汁なども水分ですので、どれくらいの量を食べたり飲んだりしたのか、忘れずにチェックして記載してください。
排尿の量に関しては、計量カップで量った水を入れて目盛りを書いた紙コップに尿をとって測るようにすると便利です。あまり厳密でなくてかまいません。
尿もれの量については、尿もれパッドの重さをはかる方法もあります。こうして3〜4日つけてみると、さまざまなことがわかり診断にも役立ちます。
たとえば寝る直前にビールを2杯飲む習慣のある人がいます。夜間目が覚めてトイレへ行きたくなるからといって、それは夜間頻尿とは別のもの。単なる水分のとりすぎです。
切迫性尿失禁対策
排尿日誌をつけてみて、やはり過活動膀胱やそれによる切迫性尿失禁が疑われるときには膀胱訓練や骨盤底筋運動をとり入れるのも効果的です。
膀胱訓練とは、トイレへ行きたくなつたときに5分でも10分でもガマンしてみるというもの。根気強くつづけることで、しだいに尿意をコントロールできるようになってきます。
「トイレをガマンしたら膀胱炎になってしまうのでは」と心配されるかたもいますが、 それは長時間尿が膀胱にあることで菌の繁殖が心配されるから。もともと過活動膀胱のかたは一般の
人にくらべてトイレの間隔が短いので、その心配はまずありません。
慣れてきたら、10分を30分、1時間とガマンする時間を延ばしていくようにしていくといいです。
また骨盤底筋運動を、尿意のないときにやってみることも効果があります。
切迫性尿失禁の治療に使われる薬
病院での過活動膀胱やそれによる切迫性尿失禁の治療には、「抗コリン薬」という薬を用いることがあります。
ちょっとむずかしくなりますが、アセチルコリンという神経伝達物質が過剰に分泌されると、膀胱の過剰な収縮を生み、過活動膀胱が起きることがわかっています。
そこで、アセチルコリンの過剰な分泌を抑制する抗コリン薬を服用することにより、必要以上の膀胱収縮が抑えられ、尿意切迫感が改善されるというわけです。
つまりアセチルコリンが神経の先端から出ると、それを受けて膀胱の筋肉が収縮し、尿を押し出すのです。抗コリン薬は、このようなアセチルコリンのはたらきを妨げ、膀胱の異常な収縮を抑えます。そのおかげでトイレの我慢ができるようになるのです。
抗コリン薬
切迫性尿失禁の治療に使われている抗コリン薬としては、
・塩酸プロピベリン(大鵬薬品バップフォー)、
・塩酸オキシブチニン(ポラキスなど)、
・べシケア(アステラス製薬)、
・デ卜ルシ卜ール(ファイザー製薬)、
などがあり、これらは長時間にわたって効くのが特徴です。
これに対して、
・ウリトス(杏林製薬)、
・ステーブラ(小野薬品工業)
というのは効いている時間が短いのですが、これらも有効性のある薬剤です。
これらの薬は特徴に合わせて使い分けます。例えば、トイレに間に合わないくらいの切迫性の尿意が強くて一日中続き、しかもほかの薬を服用している場合などは、長時間有効な薬を用いるほうがいいですし、特に夜だけ症状が現れやすいので、夜だけ膀胱の緊張をとりたい人には、ウリトスやステーブラのほうを勧められることが多いでしょう。
ふつう、飲みはじめてから長くても1力月くらいで効果は現れます。
抗コリン薬は副作用に注意
お薬を飲むうえで心配になるのが副作用です。抗コリン薬では、副作用として、腸の働きを鈍らせて便秘になったり、唾液の分泌量を減らすため喉が渴く場合もあります。
なお、抗コリン作用をもつ薬はパーキンソン病や胃腸の病気に対しても使われていますので、それらと重複しないか、注意が必要です。
また、ブラダロン(日本新薬)は神経を介さずに膀胱の平滑筋へ直接作用し、膀胱をゆるめます。
筋弛緩作用は前の薬と比べてやや弱いのですが、副作用が少なく、使いやすくなっています。
このように、それぞれに長所と短所があり、使い分けが必要になります。これらの薬は膀胱をゆるめて大きくするので、トイレに間に合わない切迫性の尿意をがまんしやすくなり、過活動膀胱に伴う切迫性尿失禁を改善します。
急に尿意が来てトイレに間に合わないなら
抗コリン薬以外の選択肢に「漢方薬」
トイレに間に合わないような切迫性尿失禁は、放っておくと悪化する可能性もあります。気づいたらすぐの対応が必要です。
上記の通り、病院では切迫性尿失禁等の尿漏れの治療としては抗コリン薬(ポラキス、バップフォー、ベシケア、ウリトス、ステーブラ等)が処方されることが普通です。
しかし、これらの薬は副作用が強く出ることもあり、継続することが難しい患者さんも多いというのが現状です。
そこで、尿漏れ・失禁の改善に「漢方薬」が使われることが多くあります。漢方薬なら病院を受診して処方してもらう必要もなく、薬局やインターネット通販でも購入することができるうえ、副作用も少ないので気軽に効果を試すことができます。
八味地黄丸
尿トラブルに効果があると認められている漢方薬で有名なのが、「八味地黄丸」という生薬の組み合わせです。
その名の通り、8種類の生薬で作られるこの漢方薬は、体を温め、体全体の機能低下に元に戻していく処方です。腎のはたらきを良くする生薬として、新陳代謝機能を高めて主に中年以降の治療薬として効果があります。
八味地黄丸は頻尿や軽い尿もれ、残尿感、 夜間尿などを改善していきます。 また、「腎気丸(じんきがん)」の別名があるように、昔から“腎虚(じんきょ)”に対して用いられてきました。漢方でいう腎とは、現代医学でいう腎臓だけでなく、副腎、膀胱、そして生殖器を含めた総称です。
以下に、急な尿意でトイレまで我慢できない場合におすすめの八味地黄丸をご紹介します。
【生漢煎 八味地黄丸】
八味地黄丸にもいくつかのメーカーがありますが、一番人気は株式会社アインファーマシーズ(東証一部上場のアインホールディングス)が製造、販売する【生漢煎 八味地黄丸】です。
【生漢煎 八味地黄丸】は質の良い生薬のみを使用し、粉薬でなく丸薬にすることで飲みやすいということも特徴です。
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