尿漏れパッドの使い方とおむつとの違いとは?

尿漏れパッドとおむつ

尿漏れパッドといえば、生理用パッドのほうが尿漏れパッドより安いという理由で、生理でないときも生理用パッドを愛用している人もいます。

しかし、尿漏れパッドは専用のものを使用することをおすすめします。

生理用パッドを尿漏れパッドとして使ってはいけない

生理用パッドは血液を吸収しやすくできています。それに対し、尿漏れパッドは水分、つまりおしっこを吸収したあと、パッドの表面が生理用パッドよりさらさらしていて皮膚にやさしくできています。

生理用パッドをつけて皮膚がむれて困っていたりするのは、パッドにかけるお金をケチっているせいもあるといいます。

さらっと尿を吸収し、皮膚のかぶれを防止するためには生理用ナプキンを使用するのではなく、尿失禁専用のパッドを薬局等で相談して買い求め、使用するほうが良いです。

失禁する量によっていろいろパッドの夕イプがあります。若いうちは申請するのは恥ずかしいという気持ちのほうが大きいかもしれないですが、補助金も下りることもあります。

尿漏れパッドとおむつの違い

一般的には、身体に密着させて尿を吸収する排泄福祉用具を、「おむつ」「パッド」と呼んでいます。

身体に固定できる機能を有する用具を「おむつ」と呼び、固定機能のないものを「パッド」といっています。

ただし場合によっては、尿・便の両方をとるものを「おむつ」、尿だけとるものを「パッド」と呼ぶと定義しているものもあります。

尿漏れパッドの使い方には、普通の下着(布パンツ)と合わせて使うもの、専用の下着と一緒に使うもの、おむつと組み合わせて使うものなどがあります。

パッドのおしっこの吸収量は、5〜800㎖対応までと大変幅が広くなっています。こまめにパッドを替えられれば外側のおむつが不要となることもあるし、おむつ交換の回数を減らすことができるので、経済的にも介護の面からも楽です。

清潔やむれの面でも利点が多いです。尿漏れパッドには、男性用、女性用、男女共用等々があります。アンモニア臭を消す消臭作用があるものや、横もれ防止のサイドギャザー付きのものなど、種々の夕イプのパッドが商品化されています。

男性用尿漏れパッド

男性用には陰茎を直接覆ってしまう夕イプもあります。女性用には、生理用ナプキンのように個別化され、携帯に便利なものもあります。

病院では、男性の場合、おむつの中にパッドで陰茎を包み込むような、パッドの三角卷きが流行しています。三角巻きとは、まずパッドの縦長の方の真ん中あたりで、パッドの端から2㎝くらい内側(サイドギャザーになっているパッドの外側とパッド本体の境目付近)に縦線に平行に陰茎の太さに合わせて切れ目を入れます。

その切れ目に陰茎を通して陰茎を両側からくるむようにする方法です。

陰茎を包み込む成型タイプのパッドでは、陰茎の大きさによっておしっこがもれてしまい、高齢者はうまく使えないことも多いです。それに、少しでも経済的にという生活の知恵でもあります。

女性の場合は、パッドを蛇腹のよう折り込んでよりおしっこが吸収されやすいように工夫されているものもあります。

尿漏れパッドの体験談

90歳で軽い脳出血を起こしたAさんは麻痺が軽く、昼間は歩行器を使って歩けるようになっていた。

ところが夜中7回もトイレに起きるので、せめて2回にならないかと考え、泌尿器科の先生にも診てもらうことになった。前立腺が肥大していないかとか、おしっこした後、膀胱に尿が残ってないかとかを調ベてもらって、薬も出してもらったが、なかなか答えが見つからない。

腰痛持ちで夜7回もトイレに降りると腰が痛くなり、痛み止めを飲むと今度は胃袋がやられて食事がすすまないという悪循環をくり返す。

軽い睡眠薬を飲んで、夜中にはおむつのなかにおしっこしたらどうかとやってみたら、「どうもおむつにおしっこでは、おなかが冷えてねえ」と言う。Aさんはおしっこで冷えたおむつの感触が気に入らない。

おむつよりは薄くて布パンツに近いリハビリパンツをはいてもらうことにして、陰茎の先に小さなパッドを三角巻きにして、何時間かおきにその三角巻きを取替えてみましょうと提案した。Aさんは、結構その方法が気に入り、夜間快眠できるようになった。

尿失禁下着

外見は普通の下着だが、前面から後面にかけて股部のおしっこを吸収し、保持するパッドの機能を持つ尿失禁下着も開発されています。

これは洗って何度でも使えます。男性用(ブリーフ型・トランクス型)と女性用があります。パッド部のおしっこの吸収量は10〜200㎖くらいで、パッド部に消臭機能がついているものもあります。

日常生活が自立していて、一度の尿もれの量が少ない人が使うのに適しています。ブリーフタイプのものなら、パッドの押さえとしても使用できます。

大人用おむつ

寝たきりで自立動作ができない、尿意がない、トイレに間に合わずに多量の尿もれがある、などの場合にはおむつを利用します。

おむつも、腰上げができるか、立位がとれるか、尿量がどのくらいかで使うタイプを決めます。寝たきりで腰上げも難しい人は、テープ夕イプのしっかりしたおむつを使います。たいていはおむつの中にパッドを1枚入れることが多いです。

他には、パンツタイプ、ひょうたん型、フラット夕イプ(おむつカバーが必要)などがあります。

大人用おむつについては下記のページを参考にしてください。

参考大人用おむつの種類を比較【失禁・尿漏れパッド】

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