水分は、人間の体にとって絶対に必要不可欠な存在です。しかし、 多ければよいというものでもありません。
東洋医学では、①余分な水分②冷え③体の不調、この3つの間に、深い関係があるといわれています。
たとえば、冷房の効いた部屋に入ると、頭痛や腹痛、腰痛を起こす人がいます。冷えは、体の不調の原因となるのです。また、冷えでカゼをひくと、くしゃみや鼻水、疲などが出ますが、 これは、余分な水分が体に冷えを呼んでこないように、体外に捨てて体をあたためる働きなのです。
冷えによって起こる体の不調には肩こりやめまい、下痢、生理痛、生理不順などがあります。
それに、アトピーやぜんそくなども冷えと大いに関係があります。
このように余分な水分は、百害あって一利なしなのです。この余分な水分を上手に体外に排出するにはどうしたらいいでしょうか。
水分の排出する効果があるしそとらっきょう
水分を排出する効果があるのが、「しそ」と「らっきょう」です。
しそには古代からむくみをとり除く効果のあることが経験的に知られています。しかも殺菌効果もたいへん強く、体内の毒を排出してくれる働きもあります。
らっきょうも利尿効果が高い野菜です。「尿の出が悪いときはらっきようを食べなさい」と昔からよくいいます。
それにらっきょうに含まれる硫化アリルという成分は、血液をサラサラにして浄化する働きがあるので、全身の代謝がよくなって、 その結果、冷えを改善したり余分な水分を出したりすることになるというわけです。
むくみには「しそらっきょう」で相乗効果
このようにむくみをとっておしっこの出を良くするしそとらっきょうですが、「しそらっきょう」 という形でいっしょにとれば、相乗効果でお互いの薬効を高めることもできます。
しそは、赤じそと青じそのどちらでも薬効は変わりませんが即席で作る場合は香りのよい青じそでよいと思います。
赤じそはアクが強く、酢を加えるときれいな赤色になるので、もみしそにして本漬けにするのがおすすめです 。
しそらっきょうの作り方
材料(2人分):青しそ3枚、らっきょうの酢漬け50グラム(10粒程度)
- 青しそをみじん切りにする
- らっきょうを水洗いし、水気をよく切る
- 青じそとらっきょうをあえる。
- できあがり
しそらっきょうは、どなたでも食べることができますが、らっきょうは刺激が強い食品なので、一度にたくさん食ベると胃を荒らしてしまうことも少なくありません。
特に胃の弱い人は注意が必要です。ただし1日に4〜5粒程度であれば 問題ないでしょう。
むくみが気になる方は、冷えと余分な水分をとり除いて体の不調を一掃するしそらっきょうをぜひ食卓にとり入れてみてはいかがでしょうか。
「しそらっきょう」は頻尿には悪影響も
以上、しそとらっきょうの効果を紹介しました。
解説したように、しそとらっきょうには「水分を排出する効果」があり、むくみに悩んでいる方にとってはとても有効な食品です。
しかし、頻尿や尿漏れに悩んでいる方にとっては、尿の量を増やし、その症状を悪化させる食品だということもいえます。
普段からしそやらっきょうを好んでよく食べる方で、頻尿や尿漏れなどの尿トラブルに悩んでいる方は、食べる量を減らしてみることをお勧めします。